身体障害者野球日本代表 世界一連覇に向けて好発進 野球命名の地から発信した「スポーツの力・明日への活力」
結団式で決意表明した選手たちの持つ”力”
この日は、「野球伝来150年イベントin 松山」が坊っちゃんスタジアムで行われた。
内容は身体障害者野球日本代表の結団式、地元の新田高校女子硬式野球部とのエキシビジョンマッチ、そして日本プロ野球名球会と初代セ・リーグ覇者「松竹ロビンス」を復刻した芸能人選抜チームとの試合という豪華プログラムだった。
松山市は、日本を代表する俳人・正岡子規によってベースボールを日本では「野球(のぼーる)」と命名された地とされている。野球の原点とも言える場所で、日本代表が船出を迎えることになった。
10時に結団式が開始。紺地に赤で「JAPAN」と記されたユニフォームを身にまとった代表メンバーが横一列に整列した。
1人1人場内アナウンスによる紹介を終えると、今大会で日本代表の指揮を執る山内啓一郎監督がマイクの前に立った。球場に集まったファン、そしてこの日配信されたYouTubeのライブ配信で試聴している方々に向けて挨拶した。
「NPO法人日本身体障害者野球連盟」の理事長も務めている山内監督。40年以上続く身体障害者野球のルーツから現在、そして世界大会の応援をチームを代表する1人として呼びかけた。
「身体障害者野球は、神戸が発祥の地と言われています。それは、神戸にあります医療施設に当時、阪急ブレーブスの選手の皆さまが毎年訪問して下さっていました。
その中に、”世界の盗塁王”福本豊さんがルーキー時代から何度も来ていただいて、野球の楽しさ・面白さを教えていただきました。それをきっかけに神戸チームができ、関西を中心に広まりました。(中略)
新型コロナの影響で1年延期しましたが、第5回の世界大会『World Dream Baseball』が9月、バンテリンドームナゴヤで開催されます。
大会に向けて代表チームが一丸となって世界一を目指しますので、ご声援よろしくお願いします。少しでも多くの方々に身体障害者野球への関心を持っていただければ幸いです」
会の最後には、選手代表として日本代表の主将・松元剛選手が前に立った。
毎年5月に行われる身体障害者野球の全国大会の1つ、「全国身体障害者野球大会」で2連覇中の「名古屋ビクトリー」でも主力を張る50歳。
松元主将は力強い声で決意表明を行った。
「我々も皆さまと協力して素晴らしい大会にしたいと思っております。(中略)
皆さまに向けましては、スポーツの力・明日への活力。それを発信する力が我々にはあると思っております。一生懸命、熱くプレーをさせていただきます。引き続き応援をよろしくお願いします」