Spportunity Special Presents 【第5回】「マニアック野球座談会」~2018年ドラフトの正否を議論~
前回までのあらすじと野球博学の求道者3名のご紹介
野球博学の求道者3名、「アスリートの夢を本気で応援したい」スポチュニティスタッフ1名、やや読売贔屓な太鼓持ちスタッフ1名の計5名による「マニアックな野球座談会」。
Spportunity Special Presents【第3回】「マニアック野球座談会」~優秀なGM・監督について徹底討論!~では、近現代の優秀な監督について、及びGMの立ち位置について野球に精通した有識者の視点からの意見を聞いた。
Spportunity Special Presents【【第4回】「マニアック野球座談会」~話題のオープナーの真の意義と過去のドラ1について~では、MLB球団や日本ハムで話題の新投手起用法「オープナー」の狙い、期待のアマチュア選手を評価する観点について熱い意見を交わした。
西尾典文(略称:西)
野球ライター。筑波大学大学院体育研究科卒(スポーツの動作解析専攻)。
愛知県生まれで大学まで選手としてプレー。アマチュア野球を中心に年間約300試合を観戦。取材の為に全国に足を運び、ほとんどのプロ野球選手のアマチュア時代を生で目撃。日本ハム吉田輝星を甲子園前から「高校№1投手」と推す等、百戦錬磨・スカウト顔負けの審美眼を持つ。
梶原駿(略称:梶)
株式会社ミクシィのスポーツ事業推進室にてスポーツマーケティングを担当。前職ではプロ野球独立リーグ・ルートインBCリーグのリーグ事業統括としてスポンサーセールス、マーケティング、イベント運営、広報など幅広く担当。
現在もミクシィに所属しながら、BCリーグの他女子ソフトボールリーグ活性化のアドバイザーにも携わっている経験から、国内外のスポーツビジネスにおける経営やマーケティングを中心とした知見や深い洞察を持つ。また、プレイヤーとしても大学卒業まで野球に取り組む。
山本祐香(略称:山)
野球タレント、野球ライター。「楽しみまSHOW!野球女士」、「スワいち!(http://swa1.net)アシスタントMC」などで活躍中。
三度の飯より野球が大好き」というキャッチフレーズと共にタレント活動をしながら、プロ野球・アマチュア野球を年間120試合以上観戦し観戦記録をつける日々。最近の楽しみは、大学野球で逸材を見つける“仮想スカウティング”。面白いのに日の当たりづらいリーグを太陽の下に引っ張り出すべく、世の中に向けて発信をしていく。
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・第90回都市対抗野球大会に向けて~それぞれのJABA北海道大会~
他スポチュニティスタッフ2名(A、B)
話題はドラフトについて
B:毎年選手を観ている西尾さん的に、2018年11月のドラフトですが、どこのチームが上手くいったと思いますか?
西:一番上手く指名出来たのは中日だと思います。ロッテ、日ハム、広島、ソフトバンク、西武あたりも上手く指名出来たかと思います。
A:中日はどの辺りが上手いと?
西:中日は、根尾選手を獲得出来たのが大きいですね。2位の梅津投手も良い選手ですし。梅津投手は、1巡目で指名されると思っていたぐらいですからね。3位以降も良かった。ロッテも1位で藤原選手、2位で東妻投手を獲得出来たので成功だと思います。
写真は中日のドラ1根尾(出典:https://dot.asahi.com/dot/2018102600004.html)
B:山本さんは以前、東妻投手を取材していましたよね?
(取材記事:https://www.spportunity.com/column/106/column_detail/)
山:はい取材しました。ちなみに東妻投手は、当時他の小学生より成長が早かったそうで、小学生時に既に身長が168cmあったそうです。ただ、そこからどれ程身長が伸びるのだろうと思っていたそうですが、結局172cmまでしか伸びなかったとのことでした。
西:中学生の時からスーパー中学生と言われるほど才能のあった投手ですよね。
山:当時は、自身のことを天才だと思ったそうです。ただ、「天才なりに努力してきました。背が小さくても投げられる姿を見せたいと思います」と言っていました。
西:僕、東妻投手のノーヒットノーランを観たので思い入れがあります。
山:小野路球場ですよね?その時私もいました。最後152km/hを投げてましたね。
西:その後の神宮大会での投球も良かったですよね。全然打たれる感じがしなかったですよ。プロでもリリーフならすぐ活躍出来ると思います。ただ、如何せん体が小さいので、無理な投げ方をして肘を壊さないか心配ですね。
B:個人的に気になるのが、楽天1位の辰己選手はいかがですか?山本さんも以前、凄く好きな選手だと仰ってましたが。
西:バッティングは時間かかると思いますけど、足、肩は良いですよね。特に、肩は本当に良いですよ!
梶:遠投で120mぐらい投げられますよね?
西:余裕で投げられますね。足もかなり速いです。
写真は有識者が揃って推す楽天のドラ1辰己選手(出典:https://sp.baseball.findfriends.jp/player/%E8%BE%B0%E5%B7%B1%E6%B6%BC%E4%BB%8B/)
B:あと、個人的に気になるのですが、ソフトバンク4位の野村大樹選手はどうですか?早実で清宮選手が当時3番を打っていた時に、4番を打ってた選手なので気になってまして。
西:早実ではキャッチャーでしたが、サードとして入団したみたいですね。足と守備に難はありますが、打つだけなら良い選手だと思いますよ。そういうタイプの選手も大事です。
今、打力に優れた選手のドラフトでの評価が上がってきています。西武の山川選手が去年大活躍したので、足と守備に難があっても打力に優れている選手を指名する傾向が表れているのではと思います。
山:DeNA2位指名の伊藤裕季也選手なども同じく打力に優れる選手ですよね?
西:そうそう!あとは、オリックス2位指名の頓宮選手も同じですね!
B:そういうトレンドみたいなのがあるんですね?
梶:ありますね。例えば、イチローさんや松井秀喜さんが活躍した時に右投げ左打ちの外野手の指名が増えたんですよ。その結果、今は右投げ左打ちの外野手は指名されにくくなっているという印象です。
西:そうそう。なので、右投げ左打ちの外野手で1位指名された辰己選手は、凄く評価されていると思いますよ。とりわけ足と肩に関しては。
山:人の守備範囲まで走ってフライ取りにいきますからね。
B:こんなに有識者が推しているということは、相当有望な選手なのでは?
A:スカウトの話以上に参考になりそうですね(笑)
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