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小学生トップスイマー本城杏和さん 好成績の秘密とジュニアアスリートの食生活

0歳から水泳を始め、4歳でもう選手だったという本城杏和(ほんじょうあんな)さん。小学6年生になった彼女は、今や世代トップクラスの小学生スイマーだ。

以前当コラムで紹介したWALPASS社(コラム:「アスリート食」にかける想い スポーツ栄養士とタッグを組み「食」でサポート)のリカバリーカレーを実食した本城杏和さんと母の歩さんに、食べた感想やアスリート生活について語ってもらった。小学生アスリートの「食」については、リカバリーカレーの開発に関わった公認スポーツ栄養士の三好友香さんにも話を伺った。

ジュニアオリンピックで優勝

3月に行われた全国JOC ジュニアオリンピックカップ春季水泳競技大会(以下、春季ジュニアオリンピック)は、ジュニアスイマーにとって一番大きな全国大会だ。小学生から高校生まで出場でき、小学生は10歳以下と、11・12歳のカテゴリに分かれている。

杏和さんは11歳で12歳の選手とも競いながら、「50m平泳ぎ:優勝」「100m平泳ぎ:優勝」「200m個人メドレー:3位」という素晴らしい成績を収めた。

普段はどんな小学生なのか、水泳や食生活について、杏和さんと母の歩さんに話を聞いた。

生まれて4ヶ月でベビースイミング

杏和さんはこの4月で小学6年生。明るい笑顔が印象的で、一見普通の小学生だが、水泳を始めて11年を数える。

本人も覚えていない「水泳」を選んだきっかけは母の歩さんだった。

「すぐ近くにベビースイミングをやっているところがあり、4ヶ月から入れるということで行くようになりました」

水を怖がらず、最初から全く泣かなかったという杏和さん。それからは遊びながらずっと水の中にいた。

4歳から選手コースに入り、本格的に泳ぎ始めた。5歳から試合に出場。幼少期からとにかく速く、最初に都大会で優勝を経験したのは小学1年生だ。

4ヶ月から泳ぎ始め、4歳で選手となった本城杏和さん(撮影:太田浩一郎さん)

そこから多くの大会で優勝してきたが、現在のクラブに移籍したことをきっかけに、さらに大きく成長した。仲間たちや大好きなコーチとの関係を築き、本人も変わってきたと歩さんは振り返る。

「自分で自分のために頑張る楽しさがわかってきたのかなと思います。勝っても負けても何か特別言われるわけじゃないけど、応援してくれたり一緒に頑張る仲間がいる。そこが本人の安定して頑張る力になっているようです」

2024年には春季ジュニアオリンピックカップの200m個人メドレー、50mバタフライの2種目で優勝。2025年には日本水泳連盟エリート小学生に選出。

2026年のきららカップでは尊敬する先輩たちとともにフリーリレーに出場し、長水路日本学童新記録を樹立した。一人の力では成し遂げられないレベルを経験し、さらなる水泳の魅力を知った杏和さんだった。

数多い経験の中でもジュニアオリンピックカップは小学生にとっての最高峰だ

学校がある日も春休みでも週5回練習

クラブでの練習は学校がある日も長期休みのときも週5日。

「学校から帰ってきてまだ時間があるので、公園で遊んでから練習に行きます」

友達との外遊びが好き、と小学生らしく無邪気な杏和さん。住まいが駅から遠いため、クラブへの送迎は保護者が行っている。

一日の練習時間は1時間半から2時間ほど。全種目を練習しているが、得意種目は平泳ぎと個人メドレーだ。

「練習で(タイムが)伸びないときはきついけど、勝ったときとか目標達成したときは嬉しいです。あと大きな大会、ジュニアオリンピックとかで『頑張るぞ!』って集中するのが楽しいときもあります」

ここ一番というとき、特に勝負強い杏和さん。大きな大会、大事な場面で「緊張するときもあるけど、その緊張も楽しい」と言う。

将来的な夢を聞いた。

「中学では全国中学で三冠。200m個人メドレーと100m平泳ぎと200m平泳ぎの三冠を取りたい。高校ではインターハイでその種目で優勝したいです」

はっきりと目標を口にした杏和さんは、そのために自分がやるべきこともわかっている。

「普段の練習も頑張りますが、練習以外のトレーニングは、自分でもわかってるけどまだできてない。やればもっと速くなれると思います」

普段の食事は普通だけど…寿司なら37皿

アスリート向けのリカバリーカレーを実食したことから、普段の食生活を聞いてみると、「いたって普通です」と母の歩さんは言う。

朝は時間がないのですぐ食べられるおにぎりなど。昼は学校で給食。夜は練習があるときには練習の前に食べたり、帰りに車の中でお弁当を食べたりする。お弁当の中身も普通のものだ。

「帰ったら大体22時近くなので、とにかく早く寝なさいという感じです」

好き嫌いのない杏和さんはなんでもよく食べるし、給食は「クラスで一番おかわりしてます」というくらいしっかり食べている。

現在の身長は154cm。大きい方ではないが、筋肉はついているそうだ。

遠征や試合の時には、ホテルの食事だったりコンビニで買ったりすることもあり、すべての食事を理想的にはできない。友達と外出する際に、お菓子を食べたりすることも多い。

「今は何となくバランスが取れればいいと考えています」という歩さんは、「いつかアスリートとしての意識が高まって、自分で考えて調整できるようになってくれれば」と、緩めのサポートに努めている。

「お寿司ならいつでも食べられる」という杏和さんは、練習前に回転寿司で37皿食べ、さらにデザートを食べたりすることもある。

「しかも2カン載ったものを37皿です」と歩さんは笑う。

食べることも活躍の秘訣だろう。

11歳にして寿司37皿74カンをたいらげる丈夫な胃腸の持ち主

「リカバリーカレー」を実食

杏和さんは、知人の提供でリカバリーカレーを実食した。このカレーの特徴としては、まずアスリート向けなので一般的なレトルトカレーの一食分より量が多い。具も形のあるものがゴロゴロ入っている。こだわりの食材と製法で、味にも妥協しない作りとなっているものだ。

杏和さんは「普段あまりカレーを食べないんですけど、これは美味しくて、辛さもちょうどよくて毎日でも食べたいです」と、とても気に入った様子だった。

リカバリーカレーは何かに特化していないので、どの年代にも向く。アスリートに必要なたんぱく質を多く含み、野菜の量も多い。脂質も少なめ。また、レトルトのため、大人の手を借りなくてもご飯さえあれば食べられる簡便さはジュニアアスリートにも向いている。

開発に関わった公認スポーツ栄養士の三好友香さんは「一番いいのは、練習が終わったあとに補食として食べてもらって、夕食や昼食までお腹が空いた状態が続かないように取り入れてもらえれば」と提案する。

公認スポーツ栄養士に聞く「小学生アスリートに食べて欲しいもの」

小学生という時期は、まだこれから成長期を迎える年代だ。小学生アスリートにはどんな食生活がふさわしいのだろうか。

前述の三好友香栄養士に、スポーツ栄養の観点で語ってもらった。

三好さんは普段小学生アスリートを直接指導しているわけではないが、とした上で、一般的な小学生アスリートに食べて欲しいもの、今後成長する上で気を付けて欲しいことを教えてくれた。

「その子の発育発達が適切に進んでいるかが一番大事。身長と体重はできれば毎月計って変化を見てください。

杏和さんのように、寿司を37皿も食べられるというのは、食べて消化できる丈夫な胃腸があるということ。それはとてもいいことです。食べて動ける人はどんどん食べて動いてほしいですね」

スポーツをしている分、一日のエネルギーや栄養素の必要量は多くなる。

「給食などで五大栄養素のグラフがありますよね。炭水化物・たんぱく質・脂質・ビタミン・ミネラルというバランスは保ちつつ、量を多く摂るのが基本です」

主食・主菜・副菜・乳製品・果物などのバランスを取り、多数の品目から摂るのが望ましい。
また、特に成長に必要なカルシウムについて、三好さんは「アスリートは特に多く摂る。牛乳はぜひ飲んで欲しいですね。牛乳が飲めなかったらほかの乳製品や、小魚や豆腐・納豆などを」と勧める。

「カルシウムを吸収するためには、ビタミンDが必要になります。室内競技で日焼けをしない場合は、皮膚でのビタミンDの合成が少なくなるため、食事からとることがより大切になります。お勧めは鮭。適度に日光を浴び、魚類を摂れていればビタミンDは足りるかなと思います」

さらに「補食」も重要だ。エネルギーが枯渇した状態が続かないよう、運動前後や食事の時間が空くときに、補食でエネルギーを補う。

「三食でバランスが取れている前提で、糖質を中心にエネルギーを補給してください。あと大事なのは『寝てください』ということです。寝ないと成長できません」

シリコンキャップや水着は試合用に気合の入る「勝負服」があるそうだ

三好さんの話を聞くと「好き嫌いなくよく食べる」杏和さんの食べっぷりがますます頼もしい。

食べることも、大舞台の緊張も楽しむ彼女は、この先もしっかり食べて成長し、さらなる活躍を見せてくれるだろう。

(取材・文/井上尚子 画像は特記あるもの以外本人提供)

 

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