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DeNA・蝦名達夫、広島・名原典彦ら輩出 OB奮闘中の青森大、今秋は4人がプロ志望届提出へ

 プロ野球選手を多数輩出してきた青森大。昨季はDeNAの蝦名達夫が33試合連続出塁を記録するなどキャリアハイの成績を残し、今季は同じくDeNAの庄司陽斗と広島の名原典彦が支配下登録を勝ち取った。

 今秋のドラフトでは、現時点で小金井凌生(4年=日体大荏原)、木村駿介(4年=東奥義塾)、斉藤主眞(4年=北星学園大付)、川満真(4年=糸満)の4人がプロ志望届を提出する予定。8月22日に開幕する北東北大学野球秋季リーグ戦を前に、先輩たちの背中を追う4人を紹介する。

唯一無二の長身サイド右腕・小金井凌生

 小金井は身長191cmを誇る長身のサイドスロー右腕。140キロ台の直球とスライダー、カットボールなどの変化球を織り交ぜて投球を組み立てる。先発投手としての能力が高く、今春のリーグ戦では5戦5勝、42回を投げて59奪三振、防御率1.29と圧倒的な成績を残した。

 神奈川県出身で、幼少期は父の影響でロッテを応援していた。日体大荏原高時代はエースナンバーを背負った3年夏に東東京大会準優勝を経験。高校2年時に指導者からの提案でスリークォーターからサイドに転向し、個性を磨いてきた。大学で急速に成長を遂げ、今や複数のNPB球団から注目を集める存在となっている。

小金井

 昨年まではピンチの場面での投球に課題を感じていたが、今春から導入したメンタルトレーニングが功を奏して改善。小金井は「ランナーが出てからも落ち着いて自分の球を投げられたのが良かったところです」と今春を振り返る。秋に向けてもメンタルトレーニングに取り組み、「成功体験をした後のメンタルの持ちよう」を学んだという。

 大学ラストシーズンは「『優勝したい』とずっと言っているので、そこだけを見て、最後に優勝して神宮に出たいです」とチームの勝利を第一優先にしつつ、最後までアピールを続ける。

逸材としのぎを削った剛腕・木村駿介

 木村は同じくサイド右腕で、力強い速球を武器に持つ。昨年の全日本大学野球選手権では東海大戦で救援登板し、最速149キロをマークした。今年に入ってから調子を落としているものの、ポテンシャルの高さは小金井に引けを取らない。

 地元・青森県の東奥義塾高でプレーした高校時代は中田歩夢(現・巨人)や今秋ドラフト候補の富士大・角田楓斗と同期。当時は野手としての出場が多く、投手としては4番手だったが、中田のプロ入りを機に「身近な人が行って、プロの世界がそこまで遠くないと感じた」とプロ志望を胸に秘めるようになった。

木村

 同リーグの富士大でエースを務める角田は大学1年時から全国の舞台に立ち、今春は大学日本代表でも活躍した。「悔しい気持ちもありますが、角田の活躍が自分の原動力になっています」。かつてトレーニングや電車通学の時間を共にした旧友の存在に刺激を受けている。実績に差はあれど目指す場所は同じだ。

 好きなプロ野球選手はロッテの角中勝也。マウンド上では角中のように「泥臭く、ガッツ溢れる」プレーを心がける。最後の秋に向けては「自分を信じてやるだけ。クローザーとして相手を圧倒して、チームの勝利に貢献したいです」と力を込めた。

「球速以上」の直球が武器・斉藤主眞

 斉藤は先発も中継ぎもできる最速149キロ右腕。球速以上の威力を感じる直球を軸に、スプリットなどの変化球も駆使する。大学では2年時から先発を任され、その後も着実に経験を積んできた。

 幼少期は父が応援する巨人や地元・北海道の球団である日本ハムの試合を観戦する機会が多く、当時から将来の夢はプロ野球選手だった。北星学園大付高ではエースナンバーをもらえず、一時はその夢を諦めかけたものの、青森大の三浦忠吉監督に「プロに行かせてやりたい」と口説かれ再起した。斉藤は「声をかけていただいてありがたかったです」と感謝する。

斉藤

 大学でも数多くの好投手を目の当たりにし、心が折れかけた。今春の時点では「右のオーバーで150キロ超を投げるピッチャーはたくさんいる。今の自分のレベルでは難しい」と社会人経由でのプロ入りを目指す意向を示していたが、大卒プロ入りの可能性を捨てない選択を下した。

 今夏は春に安定感を欠いたスプリットを見直すなど万全の準備を整えてきた。「春は結果を求めすぎて自分の思うようなピッチングができなかった。秋は楽しく、自分のスタイルをぶらさずに投げたいです」。泣いても笑っても最後のリーグ戦。4年間の集大成を披露する。

フルスイング光る強肩外野手・川満真

 川満は走攻守三拍子揃った外野手。身長176cmと大柄ではないものの身体能力が高く、確実性とパンチ力を兼ね備えた打撃と中堅の守備で見せる強肩は特に光るものがある。大学では1年時からレギュラーに定着し、今春は打率.486、1本塁打、9打点、9盗塁の好成績で首位打者賞、最多打点賞、最多盗塁賞、ベストナインの四冠に輝いた。

 沖縄県出身で、ソフトバンク・柳田悠岐に憧れを抱いた小学生時代からフルスイングが信条。糸満高では「エースで4番」を務めて投手としても140キロ近い速球を誇ったが、フルスイングに惚れた三浦監督の助言で大学では外野手に専念した。

川満

 今春は高打率を残した一方、長打は本塁打の1本のみ。「プロに行くためには長打が必要」と考え、秋に向けては長打力強化に重きを置いた。ウエイトトレーニングと並行して食生活も改善したことで体重が3、4kg増加し、「打球が飛ぶようになってきた」と手応えを感じつつ、持ち味であるスピードも向上しているという。

 蝦名、名原は同じ右投げ右打ちの外野手。「毎試合結果を確認していますし、自分もプロの一軍で活躍できるのではないかという期待感が増しています」。先輩たちと同じ舞台で輝くイメージはできている。

(取材・文・写真 川浪康太郎)

読売新聞記者を経て2022年春からフリーに転身。東北のアマチュア野球を中心に取材している。福岡出身仙台在住。

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