「応援する人」を応援するために。「トゥエレスバリエンテ」の参加費無料トライアウトの支援をしたHIヒロセ。
2021年4月にスポチュニティで募集したクラウドファンディング・プログラム「『スペインサッカーに触れ、挑戦する機会を提供したい!!』現地コーチによるサッカー教室・トライアウト開催」に、九州でホームセンターやスーパーマーケットを展開するHI(ホームインプルーブメント)ヒロセが支援を決定した。
このクラウドファンディングを企画した「トゥエレスバリエンテ」代表の志村一さんとは、直接の知り合いというわけではなかったというHIヒロセ。しかし、九州で長年に渡りサッカーを中心にスポーツを支援してきた同社は、多くの日本の選手がヨーロッパのサッカー界で活躍する日が近い将来に来るであろうことを、強く確信している企業でもある。
今回の活動の支援に至った背景について、HIヒロセの経営企画室グループマネージャー溝道武史氏に、その思いを聞くことができた。
長いスパンで考えたスポーツの支援を
まず、最初にHIヒロセとはどのような企業なのか、お話を伺えますでしょうか。
-HIヒロセは、大分県に本社を置く、ホームセンターやスーパーを運営してる小売業です。九州全土に36の店舗がありまして、「スーパーコンボ」や「食の蔵」という名前で知られている生鮮食品なども販売するホームセンターのチェーン店です。1978年に創立した企業です。
今回は「トゥエレスバリエンテ」の無料トライアウトのご支援をなさっていますが、HIヒロセ様で過去にスポーツ関係のイベントやチームなどを支援した経験というのはお持ちだったのでしょうか。
はい。以前Jリーグの大分トリニータとV・ファーレン長崎の2チームのスポンサーになっていたことがあります。また、現在は大分にあるMSSサッカースクールへの支援をしていまして、今年で8年目になります。社長の中澤がサッカーを始めとするスポーツが大好きなこともあって、こうしたスポーツの支援活動をするようになりました。
すでにスポーツ活動、特にプロチームのスポンサーをされていたご経験があったのですね。やはり、そのような形で、地域のスポーツを支えるという活動は、企業活動において、利益を生み出すものなのでしょうか。
-スポンサーになったことで、広告効果が上がり、利益が上がるようになった、というような数字面での利益もないわけではないのですが(笑)。それ以上に、私共は九州で活動している企業ですので「地元九州の企業を応援している企業」という良いイメージでお客様に見ていただけるようになったのが、最大の利益と言えますね。
今回、「トゥエレスバリエンテ」のトライアウトに関しては、どのような経緯でお知りになったのでしょうか。
-実は、私共のお取引先の一つから、今回の「トゥエレスバリエンテ」トライアウトついてご紹介いただいたんです。その方が志村さんの活動を社長の中澤に話をしたところ、中澤が支援を快諾したということで話を聞いています。
溝道さんは「トゥエレスバリエンテ」代表の志村さんとは、直接お話をされたのでしょうか。
-私は直接お会いしていませんが、「トゥエレスバリエンテ」のサイトなどは拝見しました。今回のトライアウトの件もそうですが、とても情熱を持ってプロジェクトを進められている方のようですね。
今回のトライアウトを通して、HIヒロセ様が参加者に学んでほしいと思っていることは何かありますか。
-今、特にサッカーの世界では本当にたくさんの若い人がヨーロッパなどのサッカーの本場に挑戦していますよね。そうした挑戦をする人には、結果が良かった悪かったということは脇において、とにかく自分の能力をサッカーの本場で最大限に発揮してほしいと思っています。もちろん、プロのサッカー選手になることは簡単ではないでしょう。でも今の日本の若い人は、現場で実力を発揮することさえできれば、海外でも活躍できる可能性はかなり高いと思っています。
今後もHIヒロセ様の方で、こうしたスポーツへの支援は続けられるご予定がありますか。
-はい。私共が子どもたちが通うサッカースクールの支援をしていることもあり、1~2年といった短期間ではなく、数年先を考えた長いスパンでこういった支援をする必要性は十分に理解しています。
夢を持つ子供を支える大人をバックアップするために
長い目で見たスポーツ活動の支援の重要さを理解しているHIヒロセ。ということは「トゥエレスバリエンテ」への支援も、今回限りではなく、今後も継続したものになることも考えられる。
同社のように積極的にスポーツへの支援をする企業や団体が今後も増えることは、将来スポーツ選手になりたいと考える子どもたちを支えるだけでなく、そうした子どもたちをバックアップする大人たちにも大きな支援となる。
「応援する人」を応援する人が増えること、それがこれからの日本のスポーツ界に必要なことなのかもしれない。