創設わずか8年で日本一に輝いた 多摩大学フットサル部とは?

多摩大学・多摩キャンパスのスポーツアリーナ。全国制覇を遂げたフットサル部が日々、厳しいトレーニングに励むコートだ。 来たる10/27日曜日13:00-16:00には今年9回目となる「オープンキャンパス」が行われ、模擬授業や特別講座など、無料で体験することが出来る。
https://www.tama.ac.jp/admission/go/opencampus/index.html
 
 
____世界的に人気を誇るフットサル。南米大陸各国から世界中に普及し1989年にFIFAの管轄となり、1994年から現在の世界統一ルールによるFUTSALとなった。日本でも過去20年ほどで普及し「Fリーグ」こと日本フットサルリーグが2007年に開幕。現在Fリーグの2019年シーズンは後半に突入している。そして2020年9月12日~10月4日にはリトアニア開催されるFIFAフットサル ワールドカップ控え、フットサル日本代表チームは現在アジア予選を戦っている。

そんな中、次世代の日本のフットサルシーンを占う「第15回:全日本大学フットサル大会」が、去る2019年8月23日〜25日に大阪府岸和田市総合体育館で開催された。日本全国各地域の予選を勝ち抜いた代表12校が全国大会に出場。
 
注目の決勝は関東地域第一代表として勝ち上がった多摩大学と、関東地域第二代表として勝ち上がった桐蔭横浜大学フットサル部で行われ、結果5−3で多摩大学が優勝。創設から僅か8年というスピードで全国制覇、大学日本一に輝く快挙を果たした。
 
実際にプレーした選手たちはもとより、監督やスタッフ、優秀なチーム作りを実現したその運営や指導のあり方、多摩大学とそのフットサル部の戦略性が注目を集めている。

今回は東京都多摩市にある多摩大学多摩キャンパスで9月26日に行われた優勝報告会・記者会見に参加した。

全国制覇、優勝報告会

多摩大学は「現代の志塾」というコンセプト・タイトルのもと、コンパクトで確実な先見の明を持ち、ITソリューション・ビジネスやグローバリゼーションの新時代を見据えた大学として1989年に創立された。実学・実際主義を掲げ、実業界のキーパーソンを教授に迎えるほか、ITを用いたビジネスの開発やベンチャー企業創業者など輩出するなど戦略的なスペシャリティーを持った人材の育成で定評がある。


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▼優勝報告会は多摩大学副学長でフットサル部を創部した顧問でもある杉田文章(すぎた・ふみあき)教授の挨拶から始まった。
大学創立以来、スポーツを土台に、新たな切り口による「スポーツ社会学」、「レジャー産業論」、「スポーツ産業論」の教授としてご活躍されている。

杉田教授は学内ベンチャープロジェクトの1つとして体育会フットサル部を創部。わずか8年で優勝に導いた仕掛人だ。報告会では全学・関係諸兄への感謝の挨拶がとても印象的だった。

たった8名しか選手がいなかった創部以来、毎年確実に結果を出し続け、遂に悲願の全国優勝を遂げた。


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▼創部以来、多摩大学の監督を務める福角 有紘(ふくずみ・ありひろ)氏。
指導者として定評と実績のある同氏はフットサルの本場であるブラジルやスペインでの経験もあり、Fリーグのバルドラール浦安で選手として活躍、日本代表候補になった経歴もある。選手の成長とオリジナリティのあるチーム作りを指導方針とし、選手1人1人の自主自立を支え続けている。

部長挨拶にはじまり、1年〜4年各学年を代表した選手たちが一人一人の言葉で挨拶。

テキパキと明快な言葉で話す学生の姿は日々の鍛錬に裏付けされながらも、多摩大学らしい知的で肩の力が抜けた自然体な雰囲気にあふれていた。

フットサル部顧問・監督にインタビュー

フットサル部顧問に杉田文章教授に質問

 

● Q1:なぜフットサルを選んだのですか?
 
 “フットサルは、「スピード」「認知・判断」「決断・勇気」という要素が特徴であり魅力です。一方多摩大学も「規模は小さいけれど、志と判断と勇気で未来を切り拓く!」という価値観をもっています。大学とフットサルは共通するところがある!という発見が、フットサルを選ぶ大きな要素になりました。”
 
● Q2:福角監督との出会い、招聘の経緯とは?
 
 “フットサルに詳しい人は当時誰もいませんでしたので、フットサル界の専門の方に紹介していただいた、というのが最初の出会いでした。監督は関西の方でしたから、難しいのは承知していましたが、「この方しかいない」との思いで、懸命にお願いしたことを覚えています。”
 
● Q3:企画立ち上げ〜運営で大切にされた・心がけて来た事は何ですか?
 
 “設立の際から「多摩大学のシンボルをつくろう」という話でしたから、日本一を目指すことももちろん大切な目標でしたが、それと同じくらい、「部の在り方」「多摩大フットサル部員としての在り方」を大切にする集団であってほしいと願って進めてきたつもりです。”
 
 
● Q4:8 年というスピードで結果が出せた秘訣とは何ですか?
(AO 入試フットサル推薦などについてもよろしければお聞かせ下さい)
 
 “今回の結果に結びついた「秘訣」は、第一に監督、コーチ、選手、マネージャーの相互信頼と結束、第二に選手たちの成長だと思っています。これらは、ブレることなく日本一を目指す中で、創部から何世代にもわたってずっと醸成されてきたもの、と感じています。
AO入試には、特段何かがあるわけではありませんが、なんといっても「福角監督のもとで頑張りたい」という選手が集まっているのだと思います。監督自身も多摩大に合ったよい人材を集めることには、本当にいつも努力をされています。また、大学職員のスタッフも、たとえば地方出身者の入学後の学生生活支援なども含めて、みんなでチームを支えています。
 部としては、上を目指すために、大学フットサル先進地域であった関西地区に教職員スタッフで視察に行き、強豪大学のフットサル部の運営方法を学び歩いたこともありました。イタリア、スペイン、タイなどへの遠征を敢行したことも、大きな成長の要因になりました。8年が長いか短いかはわかりませんが、こういった努力を惜しまず積み重ねてきたということも、結果につながったのではないでしょうか。”
 
● Q5:多摩大学らしさ、独自性とは何ですか?
 
 “もともと、アントレプレナーシップ(起業家精神)が多摩大学のアイデンティティであり、DNAではないかと思います。自分に誇りを持ち、自信を持てるまで努力し、自分の責任でことを成すということです。そして、大企業のように規模の大きさで勝負するのではなく、柔軟な発想と、機敏な意思決定と、実行する勇気で道を切り拓く、というところが「らしさ」だと思っています。”
 
 
● Q6:杉田教授と福角監督とのコンビネーションも多摩大学の強さの秘訣かと思いますが、どんなチームワークをされていらっしゃいますか?
 
 “監督は、普段から私にもチームや選手の状況や課題、ビジョンなどを細かく共有してくれています。そのおかげでスムーズにサポートできるということが多く、チーム全体にとり大きなプラスになっていると感じています。(関西の笑いを全く理解できていない私に、監督は苦労されていると思いますが・・・)”
 
 
● Q7:今後の展望・抱負を教えて下さい。
 
 “関東の大学のフットサル競技レベルは、この7年で大きく上がったと思います。今後は競技人口、チーム数ともに増え、さらにレベルは上がっていくと思います。が、その中でも多摩大学フットサル部は努力を続け、激しい競争の真ん中でずっと輝いていて欲しいと願い、これを支えていきたいと思っています。
そして、一番こだわりたいことは、「学生がフットサル競技を通じて成長する場所であり続けること」です。”

福角監督に質問

●Q1:指導者として大切にされた・心がけて来た事は何ですか?
 (掲げられている「人間形成」や「オフザピッチ主義」なども少し教えて下さい) 
 
 “心がけてきた事は選手の成長です、長所を引き出せるように見ています。
「人間形成」というよりは自主自立。1人1人が自分で考え行動し責任もとる、意識の高い個人の集団を目指しています。その為に、社会でも役立つ基本的な振る舞いを大切にしています。
 
私自身が人としても指導者としてもまだまだですので、先ずは自分自身が成長しなくてはいけないと思っています。
 
「オフザピッチ日本一」
一流の選手はピッチ外の振る舞いの質も高いですよね、例えば食事や休息、自主トレなどです。オフに何をするか、その行動の質がピッチ内にも反映すると考えています。”
 

●Q2:8年というスピードで結果が出せた秘訣とは何ですか?
 
 “先ずは、日々のトレーニングで最高の自分を目指す事が大前提で
その他、練習法やチームマネジメントも工夫しています。”
 
 
●Q3:杉田教授とのコンビネーションも多摩大学の強さの秘訣かと思いますが、どんなチームワークをされていらっしゃいますか?
 
 “杉田先生は、部活の運営が上手くいくように目に見えない数々の事柄をサポートしてくれています。現場にはほとんど関わらないので、運営面で私では決められない事があれば多摩大学としてどうするかを顧問が決めてくれています。”
 
 
●Q4:今後の展望・抱負を教えて下さい。
 
 “多摩大学として今後フットサル部をどのように発展させたいかです。私のスタンスとしては、学生の成長を見守りたいですし、大学フットサルが発展する事を心より願っております。”

 
 
 
 

おわりに

 
 

多摩大学の強さの秘訣と魅力が少し伝わったでしょうか?
 
「フットサルという競技」は常にコンパクトでクイックな判断によるプレーが求められ、観ている側もそのスピーディーで観やすい競技と個人⇔チームプレーにわかりやすい魅力と興奮を覚えます。
 
「戦略・準備・随時即座の判断・対応力」と「個人力・チームプレー」は実社会の中で求められるものとして、フットサルは訓練のメソッドとしても教育の現場で導入されています。
 
今回取り上げさせていただいた多摩大学や大学フットサルに限らず、日本のフットサルシーンの社会的注目度・評価が高まり、産学共同となって社会的な価値をさらに高めて行く事を期待してやみません。
 
 
* 取材にご協力いただいた多摩大学関係者諸兄に感謝申し上げます。

 
▼ 多摩大学 公式サイト
https://www.tama.ac.jp/
 
▼ 多摩大学フットサル部
https://www.tama.ac.jp/futsal/
 
●来たる10/27日曜日、13:00-16:00には今年9回目となる「オープンキャンパス」が行われ、模擬授業や特別講座など、無料で体験することが出来る。https://www.tama.ac.jp/admission/go/opencampus/index.html

 

KTa☆brasil(ケイタブラジル)
KTa☆brasil(ケイタブラジル) https://keita-brasil.themedia.jp/    東京うまれ、神奈川育ち。日本、ブラジル、ポルトガル、スペインでの長年の現場活動と人間関係による一次情報と文化交流、語学力から・・・TBSスーパーサッカー、スポナビ、NIKE FOOTBALL、SONY FOOTBALL、JTB、excite公式ブログ、NHKテレビでスペイン語、MTV Japan、MUSIC ON! TV、J-WAVE、TOKYO FM・・・様々な現場とメディアでレポーター、MC、コラム寄稿、連載を歴任。Newsweek誌が「世界が尊敬する日本人100」に、UNIQLO初の世界同時展開広告「FROM TOKYO TO THE WORLD」に選出。F1GP・サッカー:コンフェデ杯/W杯・リオデジャネイロ五輪・パラリンピック、パリコレ、本場リオのカルナヴァル1部リーグ採点対象奏者他、世界各地で活躍するミュージシャン、MC、レポーター、サッカー関係者、公式打楽器指導者資格保持者。 ブラジル代表ユニフォームのマークでおなじみの“CBF”=ブラジルサッカー連盟による公式番組“CBF TV”が、“外国人でありながら“80年代前半以来、ブラジルの歴代サッカー選手やクラブチーム、サッカー界と長く深く関わる人生”を番組特集した(現在唯一の日本人)。南米リベルタドーレス杯番組や、CBFブラジル杯公式プロジェクトに招集されている。 ブラジルとのご縁は幼少より約35年。10代より両国を往復し続ける活動は2019年で23年目。ブラジル政府各省/リオ市観光局事業公式実績者。サンバ応援の本場:リオの名門クラブチームC.R.Vasco da Gamaの名物応援団サンバ打楽器隊員を経て、スタヂアム殿堂刻名の現上級会員。同クラブの様々な公式プロジェクトに招集され、東日本大震災発生時には南米で一番早く企画・実行された救援プロジェクトの一員でもある。 日本でもTV/FM/新聞/雑誌/WEBなどのメディアではサッカーをはじめスポーツや音楽を中心にブラジルや欧米ラテン諸国のプレゼンター・ライターとして活躍。Jリーグ、Fリーグの選手や関係者との関わりも深い。リオ五輪では日本政府のパビリオンJAPAN HOUSEでの音楽イベントを11本プロデユース。命名した共著書「リオデジャネイロという生き方」(双葉社)他、寄稿も数多い。


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