岸本隆一×鵤誠司 バスケットボールイベントで語ったお互いの印象とシューズへのこだわりとは?

今シーズンも激闘が繰り広げられ、宇都宮ブレックスのチャンピオンシップ制覇で幕を閉じたBリーグ2021−22シーズン。

激闘から約1ヶ月半の7月9日、東京・新宿にて「Alpen TOKYO×アンダーアーマー バスケットボールイベント 岸本隆一選手×鵤誠司選手 プレミアムセッション」が行われた。

今回、スペシャルゲストとして登壇したのは琉球ゴールデンキングスの岸本隆一選手と宇都宮ブレックスの鵤(いかるが)誠司選手。

シーズン中には見ることのできない両者の掛け合いや笑顔で、熱気と明るさに包まれた1時間となった。

(取材協力 / 写真提供:アンダーアーマー、文:白石怜平 ※以降、敬称略)

リーグチャンピオンシップ以来の顔合わせ

本イベントには、事前申し込みをした20人と立ち見の観覧者が集まった。

参加者を間近に、トークショーを開催した

ゲストの2人は、5月28日・29日に東京体育館で行われた「Bリーグ B1 チャンピオンシップ 2021-22」のファイナルにて、直接コート上でも戦った。ただ、この日は終始笑顔を交えてお互いの印象などを語り合った。

本イベントのMCはDJケチャップ。東京オリンピックやプロ野球の実況・MCを務め、BリーグでもB3ベルテックス静岡でアリーナMCを担当している。

選手登場前の冒頭では、軽やかなジョークを交え「ここ笑うところですよ」とたびたびツッコミを入れるなど、和やかな雰囲気をつくった。両者が紹介されると、20人と思えないほどの大きな拍手で出迎えた。

まずは即席のフォトセッションが行われ、シャッター音を浴びる2人。セッションが終わるとそれぞれ挨拶。

岸本は「今日のイベントが決まってから楽しみにしていました。いい時間になったらと思いますのでよろしくお願いします」、鵤も「一緒に楽しみたいと思います」とそれぞれ語った。

お互いの印象とシーズンを振り返る

両者は共にアンダーアーマーの契約選手で、ポジションも同じPG(※岸本はSGも務める)。かねてから面識があるか聞かれると意外にも「あまりないです」と答えた。

お互いの印象について尋ねられると、

岸本:「選手としては体格の良さを(185cm / 95kg)活かしたフィジカルなプレーが持ち味で、あとは寡黙な人かなと(笑)」

鵤:「選手としては琉球の顔だと思ってますので要注意選手だなと。優しそうな雰囲気を持った方と思っていたので、実際に今日会話してその通りだという印象を受けました」

楽屋で初めて2人きりになるとお互いプロのバスケ人ということもあり、自然とバスケの談義に花が咲いたという。

2人きりで初めての会話だったという

続いて、2021−22シーズンの話題に。まずは鵤から振り返る。所属する宇都宮ブレックスは、東地区4位ながらワイルドカードから勝ち抜き、2016−17シーズン以来のBリーグチャンピオンに輝いた。

「レギュラーシーズンでは思うように行かなかったですが、チャンピオンシップではチームがさらにまとまることで力を発揮して、最終的に優勝することができたので、いいシーズンを送れたのではないかと思います」

充実したシーズンを振り返った

一方の岸本が所属する琉球ゴールデンキングスは49勝7敗、勝率.875と圧倒的な成績で西地区を制した。

特に5月22日のセミファイナル第2戦、島根スサノオマジックとの試合では、残り11秒で岸本が放ったジャンプシュート後にオフェンスリバウンドをもぎとったドウェイン・エバンスがシュートを放ち、試合終了のブザーと共にゴールへ吸い込まれる”ブザービーター”を決め劇的勝利を収めた。

ここからファイナルへ臨むものの、”下克上”に向け勢い付いた宇都宮の流れを止められず惜しくも初のチャンピオンを逃してしまった。

「ブレックスとは対照的でチームとしては勝ち星も多くていい雰囲気で進んでいました。最後に結果を出せなかったという点は悔しかったのですが、個人的には最後まで戦えたことは良かったと思いますし、満足のいくシーズンだったと思います」

満足いくシーズンだったという岸本(提供:アンダーアーマー)

真剣勝負前に抱いていたお互いの印象は?

そして2人の間で欠かせないのは上述の通り、Bリーグのチャンピオンシップファイナルで頂点を争ったこと。マッチアップ前の印象を2人に聞いた。

岸本:「相手の弱点を的確に突いて来るチーム、鵤選手もそれを実践する選手なので、やられたなというのが一番の印象でした」

鵤:「岸本選手はチームの中心で要注意の選手でした。(琉球の)メンバーが厳しい状況だった中でも、ずっとチームを引っ張っていた存在だったので、そこを僕らが如何にマークするかがポイントでした。最後の最後まで琉球さんの意地・プライドというのを見せつけられましたね」

チャンピオンシップでの印象を語った(提供:アンダーアーマー)

鵤はこのチャンピオンシップでは「日本生命ファイナル賞」を受賞。全6試合に出場し、平均10.0得点3.0アシストを記録し、宇都宮をチャンピオンへ導く原動力となった。

MCのケチャップから紹介されると再び大きな拍手が沸き起こる。ファイナルでは力を出し切れたかを問われると「はい。最後の試合はとてもいい形で行けたと思います」と納得した表情で答えた。

会場でもファイナルを観戦した方がいるか伺うと、何人も手が上がった。中に入り切れず立ち見で聴き入っていたファンも鵤の応援タオルを掲げるなど多くのブレックスファンが参加していた。

話題となった「イカルガチャレンジ」

続いて、今回鵤がゲストということでこの話題がクローズアップされた。

昨年Bリーグ公式サイト上で「バスケ界 勝手に流行語大賞 2021」と題されたコーナーで年間2位になった”イカルガチャレンジ”。

これは、鵤がゴール下からノーステップのチェストパスを放ち、逆サイドのゴール下まで飛ばし得点のアシストをした仰天プレーである。現役Bリーガーもこれを見て同じように挑戦したことから名付けられた。実際に多くの選手が試みたものの、なかなか成功しなかったという。

Bリーグ公式Twitterでも話題になった”イカルガチャレンジ”

すごいプレーですねと問われた鵤は謙遜しながら「元々、人より(パスが)飛ぶなとは思っていましたが、スペースが空いていましたし”届く”って感覚があったのでやりましたね」と答えた。

イベント前に直接このプレーについても話したという岸本は、「練習してできるものではないですね」と語り、「天性のものだと思います」と続けた。

ここでチェストパス講座が開講、ボールを持ちながら解説した。

岸本は「通常は反動を使いながらパスを出すのですが、彼はそれがないんですよ。この状態(ボールを持った状態)から投げるので。それが一番すごいことです」と説明。

鵤は岸本の分析を受け、「反動を使わなくても球は飛ぶので。生まれた時から投げれていましたね」と天性の技術であることを認めた。

鵤のパスを解説する岸本(提供:アンダーアーマー)

2人が明かすシューズ選びのポイント

トークショー最後の話題は両者のシューズ選びのポイントを聞いた。

岸本は「ローカットと言われるタイプで、足首周りに制限がないタイプがいいので、それが大事なポイントの1つ。あとソールの部分。地面に接地する部分の感覚をプレーするうえで大事にしています」とこだわりを語った。

シューズのこだわりを話す岸本(提供:アンダーアーマー)

鵤は「僕はグリップ力です。ソールの止まる力を意識しています。カットの高さは特に気にしていないです」と1点を強調した。

同じポジション・シューズながらポイントが異なる2人。観覧者には小学生の子どもたちの姿もあり、シューズを手に取り説明する選手たちに見入っていた。

グリップ力がポイントと語る(提供:アンダーアーマー)

今回のイベントで会話を重ね、お互いの性格を理解したという2人。岸本は「試合でもどんどん絡みに行こうと思います」と”宣戦布告”した。

チャンピオンシップで使用したシューズを”サプライズプレゼント”

トークショーのあとは、観覧者参加企画へ。それぞれのサイン入りTシャツ、そして会場からのリクエストに応えてなんとファイナルで履いたシューズをサイン入りで用意したじゃんけん大会を開催した。

じゃんけん大会ではサイン入りグッズなどが用意された(提供:アンダーアーマー)

その後撮影会と続き、イベントの最後を飾るのは質問コーナー。子どもから選手へ直接”インタビュー”が行われた。

緊張した表情を見せながらも「ディフェンスする時、どんなことを考えていますか?」とマイクを手に投げかけた。

岸本は「気持ちだね」と、まずシンプルに回答した。そこから続けて「でも、特に自分よりも大きい選手とのマッチアップになった時は、どこかで“やられてもしょうがないじゃん”と思って、自分だけじゃないし周りにも味方の選手もいるし、それくらい余裕を持っていけばいいプレーできると思います」と心構えを贈る。

鵤も「相手の特徴は事前にいただいているので、その人の特徴を頭に入れながら、少し先読みするという予測する部分が多いと思います」と答え、未来のバスケットボール界を担う子どもたちに金言を伝えた。

約1時間のイベントは大盛況のうちに終了。選手が退場するとアンダーアーマーから観覧者全員に向けて、サイン色紙等が入ったサプライズプレゼントも渡されるなどファンサービス満点のイベントとなった。

最後は自撮りによる記念撮影で終了した(提供:アンダーアーマー)

今後もオフの期間を利用し、選手とファンをつなぐイベントを企画・開催する予定。どんな催しが行われるか、新シーズンが開幕する10月まで楽しみはまだまだ続いていく。

(おわり)

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