目標は「杜の都全日本大学女子駅伝」 ~鈴鹿大学 女子駅伝チーム 選手編~

鈴鹿大学 女子駅伝チーム 発足!!

 

 平成最後となる月、2019年4月に鈴鹿大学に女子駅伝チームが発足した。立ち上がったばかりのチームのため、部員は1年生しかいない。部員数はわずか3名。駅伝大会には最低でも6名必要だ。

「大会にエントリーすらできない!!」

 その大きな不安は創造に難くない。それでも、3名とも高校3年生のときに、小野監督と出会い、その熱い想いと人柄に触れ。そして、自分の人生において叶えたい夢を抱いて・・・。鈴鹿大学に入学して、女子駅伝チームに入部することを選んだ。

 大きな不安はある。その不安を乗り越えられるほどの共通の大きな夢がある。

「杜の都 全日本大学女子駅伝で勝ち上がること」

 夢に向かって、練習を行っている。練習は、近隣の高校のグランドを借りている。そのような練習環境でも、6:20から朝練を行う。そして9:00から夕方まで授業をしっかり受けた後に、大学から再び練習場所の高校まで移動して練習する。

「もっと友達と遊びに行きたい」
「バイトもやってみたい」

と遊びたい盛りの10代。色々憧れるや誘惑もあるだろう。それでも彼女らは、毎日朝練を行い、練習を積み重ね、何キロ、何十キロと走り続ける。彼女らが走り続ける先には「杜の都 全日本大学女子駅伝」が待っているから。

 そんな3名の選手らを、前回の小野監督のインタビュー(*1)に引き続き、今回スポチュニティ(*2)が取材を行った。駅伝に対する想いや目標、夢を語っていただいた。

*1 前回の小野監督のインタビュー
前編
https://www.spportunity.com/column/127/column_detail/
後編
https://www.spportunity.com/column/131/column_detail/

*2 スポチュニティとは
https://www.spportunity.com/about_us/

近くの高校を借りて練習する鈴鹿大学 女子駅伝チーム
手前から遠藤 みなみ選手、加藤 遥選手 (キャプテン) 、ムネネ メリー選手
 

苦難を乗り越えて・・・

 

――まず、自己紹介をお願いします。――
加藤選手
 石川県出身で高校は遊学館高校を卒業しました。中学校で陸上部に入部してから、高校、そして今大学で陸上を続けています。中学と高校では、長距離を走っていました。

遠藤選手
 出身校は代々木高校です。小学校6年生から陸上を始めました。通信高校だったため、陸上部はありませんでした。そのため高校生の時は、自分で練習を行い、市民マラソン大会に出場して陸上を続けていました。

ムネネ 選手
 新潟産業大学附属高校出身です。(出身の)ケニアにいる時は、ランニングクラブには所属せず走っていました。(陸上を本格的に始めたのは) 来日した高校1年生から始めました。

――皆さんが高校3年生 (2018年度) の時点では鈴鹿大学には女子駅伝チームが存在していませんでした。新規立ち上げのチームは不安が多いですが、鈴鹿大学に入学して女子駅伝チームに入部した経緯を教えてください。――

加藤選手
 志望校の国立大学を目指ざし、高校3年生の1年間は勉強に励みました。受験もしましたが、残念ながら不合格でした。合格発表の日に、母校の陸上部の監督に相談したところ

「2019年度から鈴鹿大学に女子駅伝チームができる」

という紹介を、小野監督から受けていることを教えていただきました。当時は浪人も考えていました。しかし、

「何か自分にできることはないか?」

と考えて鈴鹿大学でチャレンジすることを選びました。

遠藤選手
 2つあります。1つ目は

「大学では陸上の大会に出場し、記録を残したい。そして同年代の選手と競い合いたい」

と思っていました。

 2つ目は鈴鹿大学のオープンキャンパスがきっかけです。

「走ることが好きで、陸上部に入りたい」

という話を居合わせた先生にしたところ、小野監督に伝えてくれました。そして小野監督から、直接話があり鈴鹿大学に入学して女子駅伝チームに入部することを決意しました

ムネネ選手
 私は高校3年生になった時に、高校のコーチに

「大学に行きたい。駅伝をやりたい。(*3)」

と伝えていました。コーチから

「鈴鹿大学が (2019年度から) 駅伝チームを立ち上げるよ」

という話をしてくださいました。またコーチを経由して小野監督に紹介してくれました。小野監督が新潟まで来て直接話をして、入学することを決めました。

*3 他大学から違う種目でスカウトされていた。
 

家族のような絆

小野監督の話を真剣に聞く選手の皆さん

――皆さんから見て、小野監督はどんな方ですか?――

加藤選手
 現状は、3人とも体調や能力の違いもあり、同じメニューをこなすことができないです。それでも、1人1人に向き合ってくれて指導をしてくださっています。また、授業の方も熱心に行われている姿を見ています。
 自分も将来、教員になりたいため 「すごいな!!」 と思い尊敬しています。

ムネネ選手
 私の生活も含めた身の回りのことを全部やっていただいています。学校の授業も部活も忙しく、スカウトも行って頑張っているから、自分たちも 「頑張らなきゃ!!」 って思い練習に打ち込んでいます。

遠藤選手
 私たちのことを一生懸命に細かく見ていただき、指導していただいて感謝しています。

――皆さん優秀な回答ですね!!――

(選手のインタビューを小野監督は離れて聞いています)

小野監督
「大人だな~、君たち。まだ俺のアラを見ていないな!?」

選手全員
(笑)

(監督について語る彼女たちと、照れくさそうに聴いていた監督は温かい家族のような絆を感じました!!)

――個人あるいは女子駅伝チームの魅力あるいは苦労しているところを教えてください。――

加藤選手
 今は3人がそれぞれ別メニューをこなしています。1人でこなしているため大変です。一方で3人だからこそ楽だな・・・というところもあります。授業もバラバラにならず、下宿先も同じであるため、普段から3人の結束力を高めて、チームの土台作りができることがいい点だと思います。

ムネネ選手
 (個人として) 練習終了後に体のケアと授業の課題やレポートも日本語で書かないといけないです。漢字が難しいです。
 また新潟県は寒かったですが、三重県は暖かくて過ごしやすいです (笑)
 

チームの夢は「杜の都 全日本大学女子駅伝 出場!!」 そして・・・。

 

――最後に駅伝チームや個人の目標や夢をお聞かせください――

加藤選手
 チームの目標は「杜の都 全日本大学女子駅伝」に出場することです。簡単には出場できるものではないと思っています。来年、再来年と新しく入ってくる選手らと全員で、着実に力を付けていきたいです。出場できたら、上位に食い込むというように、目標をレベルアップさせていきたいです。
 そしてキャプテンとして、女子駅伝チームの全員が

「女子駅伝チームに入部して良かった!!」

と思えるように、自分から何か行動していきたいです。
 個人目標は記録を出すことも当然ですが、今までお世話になった家族、小野監督さらに中学、高校の先生方の皆様に恩返しできるように、上の大会で活躍していきたいです。

ムネネ選手
 今は駅伝大会に出場できないけど、出場できるように1年間準備していこうと思います。来年入部する後輩たちと共に、一生懸命練習して全日本大学女子駅伝に勝ちたいです。
 自分の夢は「パリオリンピック出場!!(東京の次) 」です。小野監督のサポートやアドバイスを頂き、自分で頑張って力を伸ばしていきたいです。

遠藤選手
 チームの目標は「2年生には全日本大学女子駅伝の東海地区予選を勝ち上がって杜の都を走りたい!!」です。
 個人目標は、高校では大会に出場できませんでしたが、大学では公式記録を残し更新していきたいです。
 

最後に

 立ち上がったばかりのチームのため、何もない0からのスタートである。したがって、常に不安や心配事が先立つと、取材前は予想していた。
 
 しかし、3名の選手は日常生活から共に行動し、強固な信頼関係を築き上げている。目標である「杜の都 全日本大学女子駅伝 出場」に向けて、力強く前進し続ける。
 
 そんな頼もしい姿に、筆者は心から応援したくなった。ぜひ来年、杜の都 仙台で鈴鹿大学 女子駅伝チームが走っている姿を見られるよう願うばかりである。
 
 
▼ 鈴鹿大学 女子駅伝チームが気になるあるいは興味を持たれた方はこちら
https://www.spportunity.com/mie/team/316/detail/

Spportunityコラム編集部
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